児童養護施設 若草寮

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2024.06.15

求人情報

「児童養護施設 仕事内容⑤」~里親支援専門相談員編~

児童養護施設のことをもっと知りたい!と思ってくださっている方へ

少し間が空きましたが、今回で5作目となる施設で働く専門職の紹介です。
今回は、「里親支援専門相談員」の仕事について紹介していきたいと思います。

シリーズこれまでの記事はこちら
① 児童支援員編
② 調理・食育の専門職編
③ 自立支援の専門職編
④ 心理職の専門職編

里親支援専門相談員とは…

里親委託の推進と里親支援を目的として、平成24年から乳児院と児童養護施設に配置されるようになった専門職です。児童相談所と協力・連携して、施設で生活している子どもたちの里親委託の支援を行うと共に、地域の里親家庭への支援を行っています。また、地域や施設職員に対する里親制度の普及啓発も担っています。

社会福祉士や精神保健福祉士の資格を持っている人や児童養護施設等で5年以上従事した人などが就くことができます。

やりがいを感じる時

地域の里親支援では、担当する里親さんのお宅に伺って、養育の喜びや悩み等のお話を伺っています。お子さんの年齢や性別・性格等によって、話の内容は様々です。先日、「○○ちゃん(お預かりしている幼児さん)がトイレで排便ができるようになりました。日々成長している様子を感じることができてとても幸せです。」と話をされた里親さんがいて、私も嬉しくなりました。

また、中高生を受託されているご家庭では、受験に関する悩みが多く出ます。ご自身が学生だった時代と制度が変わっていたり、実子がいる場合でもその時との違いもあったりして、不安になられるようです。今は自立支援相談員が配置されていますので、必要に応じて一緒に訪問し、情報提供をさせて頂いたりしています。その後、受験に合格したとか就職が決まったという話をする里親さんの安堵と喜びの思いを感じ取れる瞬間も、とても嬉しく、貴重な体験をさせて頂いていると有難い気持ちになります。

普及啓発では、一例を挙げると、地域のイベントで里親を支援する機関の職員等とチラシを配ったり、制度の認知度アンケートを取ったりしています。里親というと養子縁組をイメージされる方が多かったのですが、年々養育家庭(一定期間児童を預かり育てる里親)の認知度が高まっていることが感じられ嬉しく思います。イベントでは、地域それぞれに特徴があり、その場所それぞれの雰囲気を感じることも楽しみとなっています。

里親さんから、「なかなか思うようにいかず、些細な事でイライラしたり冷たい態度を取ってしまったりして、今までとは違う新たな自分を発見し、自分が嫌になることがある」といったようなお話をよく聴きますが、施設職員も同様です。虐待に当たるような対応は避けなければなりませんが、子育ては思うようにいかないことが多く、陰に陽に様々な感情が沸き起こるものです。そういったことについて共感しつつ、施設での対応例(失敗も成功も含めて)を話したりしています。こちらから伝えるだけではなく、養育で工夫していることについて里親さんからお話を聴かせて頂く等、私自身が学ばせて頂くことも多々あり、たくさんの出会いに感謝しています。

 

お問い合わせについて

里親には養子縁組や養育家庭等の種類があり、それぞれ認定要件があります。
里親制度について知りたい方は、こども家庭庁の『里親制度等について』や東京都福祉局『東京都の里親制度について』のサイトをご覧ください。里親に関してはお住まいの地域を担当する児童相談所が窓口になります。

他に、乳児院や児童養護施設で生活している子どもを、夏休み等の長期休み中や土日等、学校が休みの期間にお預かり頂く「フレンドホーム」という制度もあります。フレンドホーム制度について知りたい方は、東京都福祉局『フレンドホーム制度について』のサイトをご覧ください。こちらの窓口は最寄りの乳児院か児童養護施設になります。

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