若草寮からのお知らせ
INFORMATION
2024.06.28
おたより
児童養護施設の実習って?
児童養護施設で実習をされる方へ
社会福祉士や保育士の資格を取得する方は施設での実習が必要になります。
施設実習は、児童養護施設のような児童福祉施設、障害児通所施設、障害者支援施設、母子生活支援施設等で行われます。実習に入る際の参考になればと思いますので、少し長いですが、是非最後までご覧下さい。
〇児童養護施設とはどんなところ?
様々な事情によって入所している子どもに対して、安定した生活環境の中で養育を行い、子ども達の心身の健やかな成長とその自立を支援する施設です。子ども達は施設から学校に通っていますが、他にも習い事や行事、地域活動など様々な経験を通して成長していきます。
子どもの生活の様子について、詳しくは「若草寮の生活」をご覧ください。
https://wakakusaryo.or.jp/about/life/
1.実習開始までの流れ
学校から実習依頼→施設で受け入れを判断→個人票や履歴書等書類提出→オリエンテーション→実習当日
といった流れになります。
2.オリエンテーション
実習が始まる1か月前に、1時間ほど行っています。日時は実習生から施設に電話をしてもらって調整します。
オリエンテーションは、提出書類の確認、若草寮の歴史や理念や配属先グループの説明の他、実習生が不安に感じていることや分からないことなどを少しでも解消するための時間ですので、遠慮なく質問して下さい。
(1)提出書類の確認
施設より「実習に関する誓約書」「実習終了時アンケート」「事業計画(課題資料)」「中長期計画」「年間計画」をお渡しします。課題資料は実習開始前に読んでいただき意見や感想をA4用紙1枚程度にまとめてもらっています。
「実習終了時アンケート」以外の貸出資料や課題と誓約書は、実習初日に提出が必要です。
また、事前学習として施設やふれあい子育てサロンスイミー、フードバンク渋谷HPを閲覧しておくことをお勧めします。
(2)事前アンケート
実習が決定後、事前アンケートを送りますので、記入していただきオリエンテーション当日にご持参していただきます。
実習を通して学びたい事(目標)などをお聞きします。
3.実習中の持ち物・服装など
(1)持ち物
スリッパ、エプロン、お茶碗、お箸、お椀、コップ、動きやすい服装、筆記用具、メモ帳、健康保険証、宿泊する場合は枕カバー、シーツ、その他宿泊に必要な物をご用意下さい。実習前に確認があると思います。
(2)食費
朝:200円、昼:300円、夕:500円 ※実費分を最終日に精算します。
(3)服装
Tシャツ、ジーパンなど動きやすい服装をご準備下さい。夏場等は予備のTシャツ等をお持ち頂けると着替えも可能です。
4.実習中に気をつけること
以下のことに注意してもらうようにお伝えしています。
・自分自身の言動に責任を持って臨むようにしましょう。
・分からないことは職員に確認しましょう。
・児童との距離感を意識しましょう。
(1)守秘義務
実習中に知り得た情報は実習終了後も口外しないで下さい。
(2)権利擁護
日頃から職員は権利侵害が起こらないよう気を付けていますが、子どもや職員のことだけでなく、実習生に対することでも、気が付いたことは些細なことでもグループ職員か実習係に伝えてください。
(3)宿直を行なう場合
・飲酒、喫煙は禁止です。子どもが居室に入室する事も禁止しています。携帯電話の使用は可能ですが、使用場所については職員に確認してください。
・出入りで必要な鍵は、その都度配属先のグループ職員と受け渡しを行なって下さい。
・掃除やゴミ捨て、布団干しを行い、元通りにして下さい。
5.実習中について
(1)勤務表
オリエンテーションの際に実習期間中の勤務表をお渡しします。
(2)休憩や実習日誌について
午前から入る会議日(火・木)にお昼休憩を30分設けています。昼食は持参していただいています。
実習日誌については、帰りが遅くなる日や翌日の出勤が早い日に勤務中1時間記入する時間を設けています。
※休憩時間に記録を書いていただいても大丈夫です。
(3)宿直
実習中に宿直をしていただくことも可能です。基本的に消灯時間の23:00以降、翌日6:00までお休みいただけます。
(4)調理
調理や配膳に入ってもらうことがある為、実習前に細菌検査を受けていただく必要があります。
(5)振り返り
毎回、実習を開始する前にその日の目標、学びたいことを確認します。終了前には30分程度の振り返り時間を設けています。そこでは目標に対する達成度、考察や質問、自身の振り返りをしてもらい次回の実習に繋がるようにしています。
実習中分からないことや困ったことなどがあれば何でも職員に聞いてみて下さい!
6.実習日誌の書き方
学校が指定するフォーマットを用いることがほとんどです。基本的には目標、子どもの生活の流れと職員の動き、考察、職員のコメントを書くことが多いです。
【実習生から就職に繋がった職員の体験談】
私は宿泊で約1ヶ月間、若草寮で実習を行ないました。宿泊ということもあり、不安や緊張がたくさんあったことを覚えています。最初の数日間はまずは子どもとどう関わるか、遊びや雑談を通して関係性づくりを行ないました。2週目、3週目になってくると個別援助計画の作成、実施をしました。子どもへの取り組みを実施し、評価をして、必要に応じて計画の見直しを行ない、再度実施、評価と繰り返し行いました。計画を立て、実施することも大事ですが、計画がどうだったか、やってみてどうだったかを職員と相談しながら振り返ることも大事だと学びました。
実習中は毎日実習日誌を書きます。時系列にどのような業務をしたか、またその業務の中で感じたこと、気になったこと、考察などを書きます。毎日目標を設定しますが、その日の事をしっかり振り返ることで、「明日はこうしてみよう」など、どんどん深めていくことが出来たと思います。深まっていくことで、現場でのやりがい、面白さにも繋がっていきました。実習日誌の書き方は学校や実習先によっても書き方が変わってくるところもあると思いますので、事前に確認しておくと良いかと思います。
実習で現場に入るにあたり、不安や緊張から思うようにいかないこともあるかと思います。実際に私も最初はそうでした…。ですが積極的に質問や相談していく中で、充実した1か月の実習を行うことが出来ました。現場で学べるせっかくの機会ですので、前向きな気持ちで実習に取り組んでみてください!
≪最後に≫
子どもにとって実習生とは、「突然生活に入って来た大人」「よく分からないけど遊んでくれる人」等、認識は様々です。子どもとの対等な関係を意識しながらも、子どもの生活場面に入るということを忘れずに実習に入っていただけたらと思います。
不安はあると思いますが、せっかくの機会。日々目標を持ち、自身の成長にも繋がるような充実した実習になることを願っています。体調管理をしっかりして、実習に備えましょう。実習を通して児童養護施設に興味を持ってもらえると嬉しいです。
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