児童養護施設 若草寮

若草寮からのお知らせ

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2022.08.30

おたより

夏休みの楽しみ~旅行編~

今年の夏休みは3年ぶりに宿泊行事ができました。

陽性者が出たら即中止となってしまうため、旅行前は、みんなでいつも以上に感染対策に気を付けて過ごしていました。職員の中には宿泊行事が今回初めてとなる職員もちらほらおり、子どもたちと一緒に楽しませてもらいました。


東京里山開拓団さんの運営する里山付き別荘へ

あるグループでは、GWに日帰りでお世話になった東京里山開拓団さんの運営する里山付き別荘へ、今回は念願のお泊りで。連日35度を超える猛暑の中、夜は扇風機だけでは寝苦しく感じることもありましたが、その分、川遊びやお風呂がより楽しみになりました。普段当たり前のように使っていると気づきにくいことも、有難みを感じるものですね。

前回は行かなかった里山のアスレチックへ遊びに行ってみたり、みんなでご飯を作ったり、花火をしたり、お泊りだからこそできることを存分にして過ごすことができました。


静岡県へ

別のグループでは、グループでは1泊2日で静岡へ行きました。1日目は下田まで下り、綺麗な海と景色の中、海水浴を楽しみました。日焼けをしたい!と積極的に海に入る子もいれば、岩場でカニを捕まえる子、景色を写真に収めたいと言って散策を楽しむ子など、それぞれ楽しんでいました。2日目は城ヶ崎海岸や大室山、ぐらんぱる公園へ行きました。残念ながらお顔は隠させていただいていますが、みんなとってもいい顔をしています!2日間とも天気にも恵まれ、楽しい夏の思い出になりました。


千葉の海まで

また別のグループでは、千葉の海まで。

自然豊かなところで電子機器(TVやゲーム、タブレット等)から離れて、のびのびと優雅な日々を送れていたという声が…!

子どもたちの中には初めての経験が多くありました。初めて海で泳いだ子もいれば、磯遊びでカニを捕まえる際に「怖くて触れない」と言っていた子が、最後には両手にカニを持って笑顔を見せてくれたり、それを持ち帰ってお味噌汁にして食べたりと、普段の生活ではできない体験がありました。また、いつもは文句が多い子が何も言わずにお手伝いをしてくれて、普段とは違う一面を見ることができたことや、行事を通して関係性がより一段と発展したと感じられたことも、職員にとってはとても嬉しい場面でした。職員が「時間が足りない!」と思うくらい濃密な時間が過ごせました。遠出だけでなく、近場の自然と触れ合えるところにも連れて行きたいなと思いました。


偶然にも同じ千葉へ

そして、今回偶然にも別日程で同じ千葉の海まで行ったグループが他にも。

海で泳いだり、ビーチで砂に埋まってみたり、サッカーをしたり…。夕食のBBQではなぜかきれいなライトアップ付きの屋外で、心ゆくまでお腹いっぱい食べました。

リビングで小中学生のみんなで一緒に布団を敷いて寝る経験も、朝5時から朝焼けを写真に残したいと言って近隣を散歩する経験も、こういったときだからこそできますね。

行事の間、子どもたちはどの子も活躍してくれました。

年上の中高生には道中の車内で他児からリクエストを募ってスマホで音楽を流してくれたり、小学生が乗るボートを押して遊びをサポートしてくれる姿があったり、BBQでは焼き手もやってくれたりと、それぞれがそっと思いやる様子が印象的でした。小学生も、洗い物や配膳など、自分のできることをやってくれました。グループ行事では、こうやって子どもたち同士“みんなで一緒に楽しもう”と協力し合う姿が見られるところが醍醐味でもあります。

帰りは道の駅に寄ってびわソフトクリームを食べて、回転寿司を食べに行きました。お皿を数枚入れるとゲームができることもあって、気持ち悪くなるほど食べる子もいました。

帰ってからも、最後まで荷物運びを職員と一緒に手伝ってくれる子がいました。その際、「片付けありがとうございます」と声をかけてくれたそう。なんと立派!疲れも吹き飛びますね。

 

他にも、個別の外出で映画や犬カフェ、猫カフェ、フクロウカフェに原宿など、子どもたちそれぞれの希望に合わせたお出かけもたくさん行うことが出来ました。

 


無事に行事を終えて・・・改めて皆さまに感謝です。

なお今回の宿泊行事は、新型コロナウイルスの感染拡大の影響によって、2年間実施できなかったことも踏まえ、「例年の行事よりも豪華になってもOK!!」「感染対策のために他の旅行客との接触が少ない宿等を選ぶことで費用がかかってもOK!!」と事前に確認し、企画実行しました。その費用は昨年度、今年度と続けて寄付を頂いている株式会社ビズリーチの代表取締役であった多田洋祐さん(令和4年7月に急逝)、毎月寄付を頂いている株式会社リンク・トラストさん、個人で寄付を頂いている方々からの寄付金を充てさせていただきました。

長い長い感染対策によって子どもたちは大人以上に窮屈な思いや、無力感を感じています。集団で生活する施設である以上、クラスターが発生する危険性は常にあります。そうした中、今後も基本的な感染対策は継続しつつ、子どもたちの健全な発達を妨げないよう、大人側の目線だけで過度な制限をしないようにしていきたいと考えています。

事故やトラブルもなく、みんなが無事に旅行から帰ってきて1週間ほど経ちましたが、体調不良者や感染が確認された子どもは出ていません。そこに安心するとともに、実施できて本当に良かったと感じています。改めて、日頃から若草寮に関心を持っていただき、ご支援をいただいている皆様にお礼を申し上げます。ありがとうございました。

HPリンク先

NPO法人 東京里山開拓団 (fc2.com)
株式会社ビズリーチ (bizreach.co.jp)
株式会社リンク・トラスト (linktrust.co.jp)